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「スコットランドの独立を問う」歴史的な住民投票

「スコットランドは、独立国となるべきですか?」「賛成?反対?」 この歴史的な住民投票には、世界中が注目しました。「賛成」を訴える側も「反対」を訴える側も、ギリギリまで激しいキャンペーンを繰り広げました。そして、2014年9月18日、史上最高の投票率(84.5%)で答えが出されました。

1. 結果は?

反対55.3%、賛成44.7%で、スコットランドの独立は否決されました。スコットランド最大のカウンシルであるグラスゴーは、53.49%と賛成多数でしたが、全部で32あるカウンシルのうち、賛成多数だったのは4つのカウンシルのみでした。直前まで、僅差の競り合いが報道されていましたが、最終的には明確な結果が出ました。

2. 誰が投票したのでしょう?

「スコットランドの住民投票というと、スコットランド人だけが投票できるの?」という疑問が湧くと思いますが、投票できたのは次の人々です。
・スコットランドに住むイギリス国民
・コモンウェルスの市民で、スコットランドに居住権を持ち居住している人
・スコットランドに住むアイルランド人とEU諸国人
・スコットランドに投票を登録しており、軍ならびに政府機関などに所属し、イギリス及び海外で任務についている人
通常の選挙では投票権は18歳以上ですが、この住民投票においては、投票権が16歳以上とされました。

3. 住民投票までの経過

2011年5月5日、スコットランド国民党が、スコットランド独立を公約として、スコットランド議会選挙で、議会の過半数を獲得しました。2012年10月、エジンバラで、スコットランド行政府のサモンド首相とイギリスのカメロン首相が合意署に署名し、スコットランドの独立を問う住民投票の実施が決定しました。2014年初めまでは、反対派がリードしていましたが、徐々に賛成派が支持を広げ、投票直前には、賛成派がリードするという場面もありました。

4. 独立を推進した背景と理由

背景には歴史的な理由があることも否定できません。スコットランドは、1707年にイングランドに併合されて以来、イングランドに対する対抗心が一部で根強く残っています。さらに、サッチャー政権時代に、スコットランドの産業が解体され、経済的な建て直しが遅れたことも大きなしこりとなっています。
また、スコットランドには油田があるにも関わらず、経済的な恩恵を受けれられていないと批判。さらに、スコットランドは文化的にイングランドよりも北欧に近いとし、独立後は、油田の収入を用いて、北欧式の福祉国家をめざすと主張しました。

5. 賛成の場合に懸念されたインパクト

スコットランドが独立すると言うことは、イギリスの分裂を意味します。経済の混乱、ヘルスケアーやセキュリティーの問題など、甚大な影響が考えられ、イギリスの国としての国際的なステータスも揺らぐとされました。 また、スコットランド独立推進派が主張した、油田に頼る経済対策も、成り立つかどうか疑問視されました。

まとめ...

結果としては「独立しない」という結論が出て、世界もホッとしたというのが正直なところだと思いますが、みなさんはどう感じられましたか? 一方で「45%の人々は独立を望んでいる」という事実は真摯に受けて止められています。スコットランド、イングランド、ウェールズ、北アイルランドのイギリス連合国としてのあり方が、厳しく問われる重要な住民投票でした。今後の進展も注目されます。

Author

Schnuckie
シュヌーキー。ヨーロッパ生活が長い40代後半の女性。現在はノルウェーのオスロ在住。ドイツを訪れる機会が多く、イギリスにも5年余滞在。これまで旅した国は、アジア、ヨーロッパを中心に25ヶ国。